僕が小学6年生の頃、同じクラスに不登校の女子がいました。
彼女は1年の時に、こっちに引っ越してきて、ずっと普通に登校していたにも関わらず、突然学校に来なくなってしまいました。
噂では、生理が来てから不登校になりがちなった様で、その噂が広まってからいざ登校すると、その事でからかわれて泣き出し、また不登校になってました。
僕は傍から「しょうもないな」と思って静観していて、そのからかいに加わる気も無く、かと言ってその子に同情する事もありませんでした。
その噂を流したのは彼女の友達で、年齢的にも人に言わずにはいられない歳だったろうし、友達を信用してうっかり話してしまった彼女に責任があると思っていたんですが、中学生になってからも不登校が続いていたので、流石にこの友達も謝った方がいいんじゃないかと思って、それとなく注意したんですが、どうもバラした事を当の本人は覚えていない様で、反省するどころか逆ギレされてしまいました。
中学2年生になる頃、ぼちぼち高校受験の勉強を始めていた時期に、偶然不登校の彼女に街中で遭遇して、ギクシャクしながら挨拶したんですが、話を聞くと、どうやら彼女は家庭教師を雇って勉強をしている様でした。
僕はちょっと安心して、ついでに「もう昔の事なんて皆覚えてないから、そろそろ学校に来てみなよ」と言ったら、その二日後に彼女はようやく登校する様になり、週に3回くらいのペースですが、やっと学生らしい生活を取り戻していました。
ところが高校に進学してからは皆バラバラになって、せっかく学校に登校する様になった彼女も、高校生になってからまた休みがちになって、とうとう高校を中退してしまったと人伝に聞いてしまいました。
僕は当時、彼女の連絡先を知らなかったので、どうしてるか心配になって、彼女の自宅に出向きました。
昔はそこまで心配しなかった相手なのに、随分世話を焼く様になってしまったなあと思いながら向かうと、家にはどうやらその子しかいなくて、上がっていいよと言われて、言われるがままに客室へ行って彼女と話しました。
彼女はどうやら高校でいじめに遭っていたらしく、僕が考える限りでは彼女がいじめられる原因が思い付かなかったんですが、どうも彼女の同級生は、地元でも性悪な生徒が多い中学出身の連中が多い様で、彼女もいじめのターゲットにされてしまった様です。
推測ですが、彼女は結構可愛い子ですし、単なる妬みじゃないかなと思いました。
何にせよ、いじめが原因で中退って言うのも可哀想でした。
僕は今後どうするのか聞いたんですが、どうやら就職する予定らしく、これには驚いて「やったじゃん!」と肩を叩いて応援しました。
この日がきっかけで、僕と彼女はメールや電話でやり取りする様になり、お互い励まし合っている内に付き合う事にもなりました。
今思えば、中学の頃から意識してたんだろうなと感じます。